駐在準備が進まない人に共通する3つの原因と対策

海外駐在が決まると、多くの人は気合を入れて準備に着手します。
しかし実際には、日々の業務をこなすうちに時間だけが過ぎて、渡航が近づいても準備が想定どおりに進まず、直前になって慌てるケースが後を絶ちません。

これは特別なことではなく、駐在準備というものが普段の仕事とは性質の異なる準備だからです。
この記事では、駐在準備がなかなか前に進まないと感じやすい背景を3つに整理し、それぞれについて現実的な対策と、対策によって得られる変化を解説します。


共通点1.やることの全体像が見えていない

原因① 駐在準備を「点」で捉えてしまっている

駐在準備は、ビザ、引っ越し、保険、住居など、性質の異なる作業が同時に並びます。
そのため、多くの人がそれぞれを独立した作業として考えます。

この捉え方自体は自然ですが、全体の流れが見えないまま進めると、今の作業がどこにつながるのかが分かりにくくなります。結果として、準備を進められている感覚を得にくくなります。

原因② 何から始めるか判断しづらい

全体像が見えていない状態では、優先順位を決める材料が不足しがちです。
重要そうなことが複数並び、「どれも大事」に見えてしまうのです。(実際どれも大事なんですけどね)

その結果、あれもこれもとやみくもに作業に着手し、時間が足りなくなってしまうということが起こりえます。

対策:全体スケジュールを先に把握する

最初におすすめなのは、細部を詰めることではなく、全体を一度並べて眺めることです。
渡航日を基点に、準備項目を時間軸に置いてみるだけでも十分。

正確さよりも、「どの準備がどの準備に影響するか」を把握することが目的です。

また先に全体像を把握することで、周囲への協力要請も容易になります。

全体スケジュールは、以下の記事を参考にぜひ準備初期段階で作成してみてくださいね。

対策するメリット:次の一手が自然に決まる

全体像が見えると、今やるべきことが自然に一つに絞られます。
また、「先にこれをやるべきだった」という手戻りも減り、時間と労力の無駄が少なくなります。

結果として、準備にかかる心理的な負担が軽くなり、一つ一つの作業に集中しやすくなります。


共通点2.期限意識がなく準備を先送りしてしまう

原因① 初期段階では余裕があるように感じやすい

駐在準備は、半年~3カ月程度の中期スパンで進むことが多いです。

悲しいかな、人間というのは数カ月の時間があると思うと緊急性を感じにくいんですよね…。
まだ困っていないため、駐在準備を後回しにして日常業務を優先するのはごくごく自然な判断です。

しかしあっという間に時は流れ、気がつけば時間がなくなっているのです。恐ろしい。。。

この感覚は誰にでも起こるもので、特別な問題ではありません。

原因② 外部とのやり取りに時間がかかることを想定しにくい

また駐在準備では、会社、行政、業者など、自分ではない複数の相手が関わります。
それぞれの方にはそれぞれのペースがあり、自分の想像どおりのスケジュールではなかなか動かないため、想定以上に時間がかかることがあります。

このコミュニケーションに必要な余白を前もって認識しておかないと、計画が後ろにずれやすくなります。

対策:期限を少しだけ前倒しで考える

対策として有効なのは、「余裕を前提にした期限設定」です。
先ほどスケジュールを最初に作成することを勧めましたが、その際に実際の締切よりも少し早めの日付を自分用の目安として設定しておくとよいです。

これだけで、準備の進め方が安定します。

対策するメリット:落ち着いて選べるようになる

期限に余裕があると、比較や検討に時間を使えます。

特に住居や渡航前後の暮らし、銀行やカードなどの金銭関係のトピックにおいては比較や検討はQOLに直結するので重要ですよね。
焦らずに内容を吟味できるため、納得感のある判断が増えますし、結果として準備全体の質が自然と高まります。


共通点3.準備を自分ごととして捉えきれていない

原因① 会社主導のイベントだと考えてしまう

駐在は会社の辞令によって始まるため、準備全体を「会社が主導するイベント」と捉えてしまいがちです。
制度、手続き、費用負担など、実際に会社が用意してくれる項目が多いことも、この認識を強めます。

しかし、会社が主に関与するのはあくまで制度や枠組みの部分です。
住居の条件、生活動線、日々の過ごし方といった要素は、本来は本人が判断すべき領域になります。

この点を意識しないまま準備を進めると、
「まだ会社側の準備が整っていない」「そのうち指示が出るだろう」と感じやすくなります。
その結果、本来は自分が判断すべき項目についても判断が後回しになり、駐在準備の後半で負担が集中します。

原因② 判断の期限を自分の期限として認識できていない

準備を自分事として捉えられていないと、判断すべき項目があっても、それを「今向き合うべき課題」として認識しにくくなります。

その結果、判断や情報収集が自然と後ろにずれ、気づいたときには複数の判断が同時に押し寄せ、一つ一つをゆっくり吟味する時間がない状態になります。

対策:主体的に準備の舵を握る意識を持つ

駐在準備は、仕事ではなく生活を立ち上げるプロジェクトです。
すべてを一人で抱える必要はありませんし、積極的に人を巻き込んでいくのがベストですが、あくまでも当事者は自分なんだという意識が重要です。

この視点を持つだけで、情報収集や準備のための行動が自然に増えます。

対策するメリット:駐在生活の立ち上がりが楽になる

主体的に準備を進めることで準備自体のペースが上がります。

その結果、渡航直前に作業が集中する状態を避けられます。

また、「全く新しい、自分らしい生活を手に入れられる!」と思えば、準備のモチベーションも上がりますし、現地到着後も生活の立ち上がりが安定し、仕事に集中しやすくなります。


まとめ

駐在準備が進まない原因はいろいろありますが、全体像・期限・主体性という3つの視点が欠けていることがほとんどです。

自分がどこで止まっているのかを把握し、適切な対策を取ることで、準備は確実に前に進みます。
早めに整えた土台は、駐在生活そのものを楽にしてくれますよ!

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