駐在準備を始めたばかりの頃は順調だったのに、途中から急に頭がパンパンになって動けなくなる。 そんな経験は、多くの駐在員が経験しています。
駐在準備では、仕事の引き継ぎと生活の準備が同じ時期に重なってしまい、確認することや選ぶことがどんどん増えていきます。
この記事では、なぜ途中からしんどくなるのかを整理し、気持ちに余裕を持ちながら駐在準備ができるようになる方法をお伝えします。
駐在準備が途中から急にしんどくなる原因
やることが重なる
駐在準備では、業務の引き継ぎはもちろんのこと、日本側・赴任先の両方との社内調整と、住まい探し、引っ越し、公的手続きなどの生活準備が同時並行で進みます。
昨今「マルチタスクは実は効率的ではない」という説がよく唱えられますが、実際に並行する作業が増えるほど、頭の切り替え回数が増え、集中力があちこちに分散してしまいます。
短い用件がバラバラと割り込んでくると、ひとつの作業を落ち着いて終わらせる時間が細切れになって、達成感が得られにくくなります。
結果として、やってもやっても終わらない感覚に陥りやすく、疲れが溜まっていってしまいます。
決めることが多い
駐在準備では、住まい、通勤手段、持ち物、通信サービス、保険、銀行など、生活の基盤に関わる選択が次から次へとやってきます。
選ぶ作業は情報を読むだけの作業より頭への負荷が高く、回復にも時間がかかります。
そして「どれがいいんだろう」と迷う時間が積み重なると、判断力が鈍って、さらに決められなくなるという悪循環に入っていってしまいます。
やり直しが出る
駐在準備では、必要なことややる順番が途中で更新されることがよくあります。 現地側の都合が変わったり、家族の希望が固まったりして、再調整が必要になる場面も出てきます。
やり直しがしんどい理由は、単純に作業が増えてしまうということはもちろんのこと、一度進めたことを白紙に戻す精神的な負担が大きいから。
「あの時間は何だったんだろう」という虚しさや、「また最初から?」という気持ちが重なると、前に進む意欲が削られていきます。
予測できない変更に振り回される感覚が続くと、準備そのものに疲れてしまいます。
しんどい状態から立て直すための考え方
範囲を絞る
駐在準備でしんどくなったとき、まず状態を立て直すために考えるべきは扱う範囲を小さくすることです。
準備全体を一度に管理しようとするのはほぼ不可能だと割り切り、直近の期間だけに集中する形へ切り替えましょう。
範囲を小さくすれば、必要な情報が絞られて、迷う回数が減り行動が軽くなるからです。
例えば、やることリストに書くのは次の二週間に動く項目だけにし、二週間より先の項目は別の場所(メモアプリの別ページなど)に移すという方法があります。
直近二週間の一覧は「期限があるもの」と「生活に直結するもの」に分けると、次にやることが選びやすくなります。
暫定で進める
条件がすべてそろうのを待っていると、なかなか前に進めません。 そのため、作業を前進させるためには暫定の方針を置くのがよいです。
暫定でもいいので動き始めると、必要な情報が目に留まりやすくなり、次の作業が連鎖的に進みやすくなるからです。
暫定の方針は、メモやスプレッドシートに記録しておくと便利です。
例えば「2026/1/1時点:住居予算15万円(仮)、正式通知待ち」のように日付と「仮」であることを明記しておくと、あとで「あれ、これって確定だったっけ?」と迷わずに済みます。
正式な条件が出たら、日付を添えて更新すれば、変更の履歴も追えて安心です。
調べ方を決める
駐在準備における情報収集は、探す場所と探す時間を固定して調べる行為そのものを管理することをおすすめします。
情報収集はやり始めれば際限がなく、ついつい量を追い求めて今いますが、実際には情報が増えるほど比較が増える⇒選ぶ回数も増える⇒頭の負荷が高まる⇒疲れるという悪循環を招きます。
例えば以下のように情報収集のルールを設定しておくと、調べ疲れを避けることができます。
- 情報源を特定の場所に絞っておく
- 情報収集前に調べることを書き出しておく
- 情報収集の時間を「金曜日の夜20時から21時」などと決めておく
止まった状態から再開する手順
まずは”書き出す”
もし駐在準備が止まってしまったら、再開するにあたりまず頭の中に残っている未完了のこと書き出しましょう。
この”書き出す”という行為が重要です。なぜなら、この時点では頭の中の負担を軽くすることが重要だからです。
未完了のことが頭に残っているほど脳のリソースが持っていかれ、落ち着きや集中力が減ってしまいます。
書き出すときは「作業名」「期限」くらいをかけば十分。綺麗なリストをというよりは、一つ一つを五分でできる行動に分解すると、すぐに動けるようになりますよ。
期限で並べる
書き出した項目は、期限順に並べると迷いが減ります。
通常であれば、期限よりも”優先順位”で順番を決めるのですが、このように疲れが出ている場合は機械的に並べられる期限順がおすすめです。
期限がない項目については、ざっくりと「月内」「来月」のように区切りをつけて置いておきましょう。
他の人に相談する
もう一つ重要な点は、他の人に相談をすることです。
このブログで何度も繰り返しお伝えしているとおり、駐在準備というのは多種多様なジャンルのTo Doが大量に押し寄せてきます。
それらを全部ひとりでやるというのは、なかなか現実的ではありません。
だからこそ、誰かにお願いできるタスクはないか、自分が時間を確保できるように家族や上司に助けてもらえないかなどを今一度確認し、余地が見つかったら相談しましょう。
しんどさを生じさせない工夫
週1で進捗レビューをする
駐在準備は日々の変化が大きく、また不慣れな作業も多く入ってきますので、どうしてもしんどくなりがちです。
そのため、週に一度だけ整理する時間を取って、全体の見え方を整えることがおすすめです。
定期的な見直しによって「ここまではできたんだ」と安心材料を得ることができますし、今後のやるべきこともよりクリアに見えるようになります。
見直しといっても、時間を多くとったり細かく何かを確認する必要はありません。それぞれのタスクについて、「完了」「進行中」「保留」程度の進捗チェックをすれば十分です。
休みを先に確保しておく
駐在準備は中長期的なプロジェクトですので、毎日100%の力を出し続けるのは難しいです。
そこで、休む時間を先に予定表へ入れて、回復を計画に組み込むことが準備期間全体のパフォーマンスを維持するためのポイントになります。
短い休みでも構いません。
週に一度は準備から完全に離れる時間を作ると、準備を続ける持久力が保ちやすくなります。
まとめ
駐在準備が途中からしんどく感じるのには、ちゃんと理由があります。
駐在準備自体が、ある意味では「自分の価値観と向き合う」という非常に大きなタスクなのです。誰にとっても、とても負荷の高い難しいことなのです。
自分の体力がないから、、、自分は能力がないから、、、などと卑下する必要はありません。
ちょっともう疲れちゃった、と思うときはまず休憩を取り、上に記載した立て直し方や再開手順を参考にまた少しずつ頑張れば大丈夫。
この記事を参考に、落ち着いて駐在準備を進めてくださいね。


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