海外駐在が決まった直後は、ビザや引っ越し、会社手続きなど、やるべきことが一気に押し寄せます。
多くの人が「きちんと準備したつもり」でも、渡航後に「これは失敗だった」「先に知っておけばよかった」と後悔しています。
その原因は、準備不足というよりも、考え方や順番のズレにあります。
本記事では、ウェブ上や実体験として多く見られる駐在準備で後悔しやすい失敗パターンを5つ取り上げ、なぜ起きるのか、どう避ければよいのかを具体例とともに整理します。
これから駐在準備を始める方は、ぜひ同じ失敗をしないために参考にしてくださいね。
駐在準備で後悔しやすい失敗パターンとは
なぜ「準備したつもり」なのに後悔が生まれるのか
駐在準備において、多くの人は真面目に情報を集め、チェックリストを見ながら準備を進めています。
それでも後悔が生まれるのは、全体像を見ないまま目の前の作業に追われてしまうからです。
準備の目的が「タスクをこなすこと」になり、渡航後の生活や働き方を具体的に想像できていないケースが多く見られます。
失敗の多くは情報不足ではなく「順番のミス」
もう一つの特徴は、情報そのものはネットや社内資料に存在している点です。
問題は「何を、いつ、どの順番で考えるか」を誤ることにあります。
優先度の低いことに時間をかけ、本来早く判断すべきことを後回しにすると、後で修正が効かなくなってしまいます。
これが「知っていれば避けられた失敗」が多発する理由です。
失敗パターン① ビザ以外の手続きを後回しにする
失敗とその原因
駐在準備において最も多いのが、ビザを起点にすべての準備が止まってしまうケースです。
もちろんビザは駐在準備において最も時間がかかる、かつもっともコアな項目であることは間違いありません。
しかし、「ビザが出るまでは他のことを決められないや」と勘違いし、引っ越しや保険、銀行関連の作業を先延ばしにしてしまうケースがあります。
このような場合、結果として渡航直前に複数の手続きが一気に重なり、時間的にも精神的にも余裕を失ってしまいます。
失敗を防ぐための回避策
この失敗の原因は、準備を「ビザが確定してから進めるもの」と捉え、全体を同時進行で考えていなかった点にあります。
これを回避するためには、ビザの取得状況に関係なく進められる作業を最初に切り分けることが重要です。
日程や条件が未確定でも、仮決めで進められる準備は多く存在します。
全体を並行して動かす意識を持つことで、直前の混乱を避けられます。
失敗を防ぐためにも、ぜひ最初に「渡航前スケジュール」を作って作業の切り分けをしましょう。
失敗パターン② 日本の生活を整理しきらないまま渡航する
失敗とその原因
海外準備に意識が集中するあまり、日本の生活の整理が不十分なまま出国してしまう例は少なくありません。
住居、各種契約、固定費の見直しを後回しにし、海外から対応することになります。
結果として、不要な支払いを続けたり、日本にいないと完結しない手続きに悩まされたりすることがあります。
私はこれが理由で日本側の電話番号保持に失敗しました。。。
失敗を防ぐための回避策
生活に関する契約は居住の証明がないと実施できないことが多く、外国から日本の生活に関する物事を進めるのは非常にハードルが高いです。従って、駐在準備では「日本にいるからできること」を優先して扱う必要があります。
生活費、契約、郵便物などを一覧にし、出国前に整理すべき項目は明確にすることをオススメします。
失敗パターン③ 現地生活の立ち上がりを甘く見る
失敗とその原因
渡航後すぐに仕事が始まり、生活は自然に整うと考えてしまう人は多くいます。
しかし実際には、住居、移動手段、買い物、医療など、生活の立ち上げには想像以上に時間がかかります。
例えば私の住むカリフォルニアの場合、国際免許が使えないため運転免許を取得する必要があります。運転免許取得までには渡航からおよそ半年もかかりました。
準備不足・情報不足のまま現地入りすると、ただでさえ新しく忙しい仕事と生活の両立が難しくなり、精神的な負担が増してしまいます。
失敗を防ぐための回避策
失敗を回避するためにオススメなのは、渡航後~1か月の生活を具体的に書き出してみることです。
何がすぐ必要で、何は後回しにできるか、など。
情報収集をしたうえで、それらを自分の生活に当てはめて考えることが重要です。
失敗パターン④ 会社のルールを十分に確認しない
失敗とその原因
会社の駐在に関するルールを十分に確認しないまま準備を進めてしまうケースも多く見られます。
費用が出ると思っていたものが自己負担だったり、帰国条件を後から知ったりすることがあります。
もし事前に知っていれば判断を変えられたのに…と後悔してしまう例も少なくありません。
失敗を防ぐための回避策
大切なのは、重要なルールは、必ず言葉にして事前確認することです。
すべてが決まっていなくても、自分の生活にあてはめてみて、「こういう場合はどうなりますか?」と仮定で質問することも可能です。
特にお金のこと、医療のこと、帰国に関することは優先的に確認しておいた方がよいでしょう。
失敗パターン⑤ 「完璧に準備してから動こう」と考える
失敗とその原因
不確定要素が多い駐在準備において、完璧を目指すと判断が止まりがちです。
情報収集に時間をかけすぎ、行動に移せないまま時間だけが過ぎていき、最終的には時間的な余裕がなくなって十分に考えられないまま重要な判断を誤ってしまう…ということは容易に起こりえます。
また、準備が進まず着任日に間に合わなかったというケースもしばしば聞きます。そうなれば、着任後の信用問題にもなりますよね。
失敗を防ぐための回避策
駐在準備において重要な心構えはえいやで動いて、後から修正することです。
そもそも駐在が決まった段階で決まっていることなどほんの少しです。
なので、完璧にすべてが決まるのなんて直前ぐらいしかありません。
なので、やれることからやっていく、仮置きで進める、でも修正可能な状態にしておく。というのが最も効率的かつ後悔を減らす考え方です。
失敗を避けるために意識すべき1つの考え方
駐在準備で失敗しない人が意識していること
駐在準備で後悔しない人は、最初にすべてを完璧に整えようとは考えていません。
代わりに、準備段階で必ず決めておくべきことと、多少あいまいなまま進めても問題ないことを分けています。
この整理ができていると、準備全体の優先順位が明確になり、重要な項目から効率よく進められます。
結果として、やるべきポイントを押さえた、無駄のない準備につながります。
失敗を防ぐためには「何を優先すべきか」を整理する
本記事で紹介した失敗例の多くは、「何を優先すべきか」が整理されていなかったことが原因です。
ビザ、会社ルール、日本側の整理など、後から取り戻せないものは早い段階で確認・対応する必要があります。
一方で、細かい生活用品や現地で調整できる内容まで事前に詰め切ろうとすると、準備全体が滞ってしまいます。
駐在準備においては、すべての作業を同じ重さで扱うのではなく、後戻りできるかどうかを基準に優先度を分けることが重要です。
まとめ
駐在準備で後悔しやすい失敗は、特別な人だけに起きるものではありません。
また多くの場合、失敗は準備不足ではなく、考え方や判断の順番がずれていたことが原因で起こります。
あらかじめ失敗パターンを知り、判断の軸を持って準備を進めるだけで、後悔の多くは防げます。
重要なのは、すべてを完璧に整えることではなく、間違えない判断を重ねていくことです。
駐在準備は長く忙しく大変ですが、頑張っていきましょう!



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